ジェノサイド五輪が合言葉…中共資源外交の暗闇
深刻化するダルフール紛争で、スーダンを支える中共への非難が高まっている。そこで打ち出された「大虐殺五輪」のスローガン…中共アフリカ外交は裏の顔は武器援助、間接的な虐殺支援だ。
「北京五輪のボイコットも」
仏大統領選で間もなくサルコジ候補と雌雄を決するロワイヤル候補が、再び持論を披瀝した。
5月2日に行われたテレビ討論で、ロワイヤル候補は、スーダン西部のダルフール問題で中共の姿勢を非難。北京五輪のボイコットを検討すべきだと改めて主張した。
▽テレビ討論会での2人(ロイター)
ロワイヤル候補は、中共が石油資源の確保の為にスーダンに大規模支援を続けるのならば、北京五輪の参加を見送ることも辞さない考えを表明している。対するサルコジ候補は、こう切り返した。
「五輪はスポーツの祭典で、ボイコットは良くない考えだ」
右派のサルコジ候補が北京五輪を支持し、左派のロワイヤル候補がボイコットを叫ぶ構図は、我が国では考えられない。第1回投票で3位だった中道左派バイル元候補も五輪ボイコットを訴えていた。
仏大統領選は、日本時間の7日朝には決戦投票の大勢が判明。これまでの所、サルコジ候補が10ポイント近くリードし、女性大統領誕生の目はないと見られている。
▽写真:AFP
フランスが北京五輪ボイコットの急先鋒となる見通しは低いが、ヨーロッパのリベラル政党が、中共に対してハッキリ物申す姿勢は実に興味深い。人権問題が絡むと一歩も引かない…それが本来の左翼の真骨頂なのだろう。
ロワイヤル候補のケースも同じだが、北京五輪ボイッコットを叫ぶ背景には、中共が大規模支援を続けるスーダン政府への強い非難がある。更に、その先にあるのが現在続くダルフールの大虐殺だ。
危機が高まる中、欧米の本物リベラリストや人権活動家は、一斉にダルフール問題を取り上げて、プレッシャーを強めている。
【血の砂時計が危機の深刻さを伝える】
先月末、ロンドンでは歌手のエルトン・ジョン、ミック・ジャガー、ボブ・ゲルドフや俳優のジョージ・クルーニーら著名人が、各国の指導者に対し、ダルフール紛争解決に向けて断固たる行動を取るよう呼びかけた。
ロワイヤル候補の北京ボイコット論も、こうした流れの中で登場したものだ。
▽ロンドンでの抗議活動(AP)
欧米各国で4月29日、ダルフール紛争の即時停止と理解を訴える集会・デモが行われたが、規模が大きかったのはロンドンだった。数百人の参加者が集まり、首相官邸に向けデモ行進した。
4月29日は「世界ダルフールの日」と位置付けられている。そこでシンボルとなっているのは、模造血液を入れた砂時計だ。
「その時が来た」
▽写真:AP
ダルフールの悲劇を伝える時間は終わり、今は虐殺の嵐を止めるべく具体的な行動を取る時だと呼びかけている。
ダルフール紛争は、激化から4年が経過しても惨劇に終止符が打たれないばかりか、被害は隣国のチャド東部にまで広大…こうした危機の深刻な広がりを受け、メディアも解決を訴えた様々な動きを見せているようだ。
4月10日には、グーグルアース上で「ダルフールの危機」と題した新しいレイヤーが公開されて話題となった。破壊された村、被害を受けた村が地図上に印された他、写真や映像、開設などが貼付けられている。
▽ダルフール地方(グーグルアースより)
世界が即時解決を訴えるダルフール紛争に、中共はどのように関わっているのか?
【鬼畜バシル大統領の盟友は胡錦濤】
2003年2月、スーダン西部ダルフール地方の住民がスーダン政府に対して立ち上がった。彼らは土地や天然資源をめぐる民族間紛争が続く中、スーダン政府は住民保護の役割を果たしていないと主張。政府と激しく対立した。
これに対し、スーダン政府は民兵組織「ジャンジャウィード」を組織し、ダルフール地域の住民を襲撃、大規模な弾圧を強行するに至った。それは徹底した村を丸ごと破壊する民族浄化のスタイルを取り、殺戮の嵐となった。
▽襲撃された村
共にムスリムだが、スーダン政府はアラブ系。その一方、襲われるダルフールの住民は非アラブ系である。
国際機関の調べでは、これまでに30万人が虐殺され、200万人以上が難民化。地域の全域が飢餓と貧困と暴力に支配され「世界最大の人道危機」「21世紀最初の大虐殺」と呼ばれている。
度々国際機関が介入を試みているが、実行力はなく、現在は更に状況が悪化。援助組織やメディアなどもダルフール地方から離れ、現状の把握も困難のようだ。
▽ダルフール北部の村(ロイター)
世界からの非難の目は、「ジャンジャウィード」を支援するスーダン政府に向けられ、バシル大統領率いる政権が糾弾されている。そのバシル政権と密接な関係にあるのが、中共政権だ。
昨年11月の北京「中共・アフリカ協力フォーラム」でバシルとの蜜月ぶりをアピールした胡錦濤は、2月にスーダンを訪問。経済・技術分野での協力文書に署名した。
▽バシル大統領と胡錦濤(人民網)
中共の大規模なスーダン支援は、資源を睨んだものだ。スーダン国内で生産される石油の3分の2を買い付けるなど、バシル政権のビッグスポンサーとなっている。
ダルフール大虐殺を物理的に支えているのが、中共政権なのだ。太いパイプを持つ中共が影響力を行使すれば、解決に結びつく可能性があるが、一向にその気配はない…
そうした中共の姿勢が、改めて問われているのだ。
【米女優が訴える大虐殺五輪】
ダルフール問題に早くから取り組んでいたのが、米国の女優ミア・ファローだった。これまでに2回紛争地域を視察するなど精力的な活動を続け、先頭立って問題解決を訴えてきた。
「世界ダルフールの日」にもワシントンで集会を行ったミア・ファローは、その日、メッセージの書かれたTシャツを着ていた。
▽写真:AP
「Genocide Olympic(大虐殺五輪)」
北京五輪とダルフールの悲劇を直接リンクさせたスローガンで、今年の春先からお目見えしたものだという。強烈で刺激的なスローガンだ。ユニセフ親善大使でもあるミア・ファローは、これまでにも同様の主張を繰り返してきた。
「ダルフールの危機を転回させなければ、北京五輪の『ひとつの世界、ひとつの夢』は『虐殺五輪』に変わる」
更に、こうストレートに語っている。
「私たちは中国が悪夢を隠蔽することを決して許してはならない。人々は北京当局に対して圧力をかけ、ダルフールの大量虐殺を制止すべきだ」
▽演説するミア・ファロー(AP)
ミア・ファローが3月末、米ワシントン・ポスト紙に寄稿したコラムの題名も『Genocide Olympic』だった。そのコラムは、北京五輪で芸術顧問を務めるスピルバーグ監督を猛攻撃し、大反響を巻き起こした。
【北京五輪スポンサーを痛烈非難】
「ナチスのホロコーストの生存者の証言を記録するため、1994年に”ショア基金”を創設したスピルバーグ氏は一体、中国がダルフールの大虐殺の財源となっていることを認識しているのだろうか」
更にミア・ファローは、3月にスピルバーグが北京を訪れたことに触れ、中共のイメージのクリーンアップに手を貸していると痛烈に非難した。
▽ダルフールを訪れたミア・ファロー
スピルバーグ監督は、このコラムに過敏に反応して胡錦濤に書簡を送り、それが中共外務次官補のダルフール難民キャンプ視察に結びついたという。
米国の報道などによれば「大虐殺五輪」のスローガンは中共だけにむけられたものではなく、コカコーラ社やGEなど北京五輪のスポンサー、更には放映権を獲得しているテレビ局などにも向けられている。
▽写真:AFP
「五輪スポンサー企業もダルフールでの犯罪を隠蔽している。世界中の多くのテレビ局スポンサーも、この不名誉を分かち合いたいのか?
そうに違いない。そうでなければ、スポンサーは一丸となって自分たちの立場を有効に生かし、中国に対してダルフールの虐殺を止めさせるよう声を高めるべきだ」
我が国でも電通が中心となって北京五輪のスポンサーを掻き集め、テレビ局もNHKをはじめ巨額の費用を投じて放映権を獲得している。米国のスポンサーと同じく大虐殺の間接的な支援者と言えよう。
「大虐殺五輪」とは北京五輪の性質を喝破した刺激的で有効なフレーズだ。
5月1日、米下院公聴会にネグロポンテ国務副長官が招かれ、中共への非難が集中した。公聴会にはダルフール問題に取り組む活動家も参加。彼らも「Genocide Olympic」のTシャツを着用していた。
▽公聴会に参加した活動家ら(CNNより)
黒の他に、白バージョンも用意されている。この夏に揃えたいアイテムだ。
また公聴会では、出席した複数の下院議員が、北京五輪の開催に繰り返し懸念を表明、問題の改善に乗り出すよう指摘したという。
米国では議員レベルで北京五輪に異議を挟む声が出ているのだ。五輪推進議連が誕生する我が国とは、まったく様相が異なる。
【中共がアフリカに流す大量の武器】
4月24日、エチオピア東部で中共の石油関連会社が襲われる事件が発生。シナ人労働者ら74人が殺害され、7人のシナ人が拉致された。襲撃したエチオピアの反政府勢力「オガデン民族解放戦線」は声明で、こう語った。
「戦闘地帯だとの警告にも関わらず、中国は石油探査を始めた」
▽オガデン民族解放戦線メンバー(AFP)
同グループは、抑圧的なエチオピア政府を利する中共の石油開発を止めるよう求めていたのだ。事件の背景は、中共のなり振り構わぬ資源の簒奪だ。中共がアフリカを舞台に進める資源外交の暗部である。
だが、こうした見方も甘過ぎる。
スーダンの場合、中共は単に資源を貪るだけではなく、武器を大量に売り払っているのだ。大型兵器も含む武器ビジネスである。スーダン政府は、石油の売り上げの大半を使って民兵組織「ジャンジャウィード」の支援に充てているとも言われる。
▽スーダンで商談する胡錦濤(AP)
中共は自国製の武器を通じてダルフール大虐殺に加担しているのだ。
スーダン政府による“虐殺政策”は、誰も否定できない明白な事実である。5月2日にはICC=国際刑事裁判所がバシル政権の閣僚に逮捕状を出している。容疑は「人道に反する罪」だ。
そのような極悪政権に武器を与えているのが中共である。
かつて中共はカンボジア大虐殺でも武器を密かに流していた。20世紀後半から現在まで、一貫して大虐殺のスポンサーなのだ。それが中共政権の本当の顔である。
仏のロワイヤルをはじめ欧米の左翼=人権リベラリストは、ダルフール紛争を軸に中共の反人道体質を強く戒めている。人権問題は彼ら左翼の譲れない一線だが、翻って我が国はどうか?
自称左翼は、こぞって中共支持…ダルフールの悲劇はまったく見えていないらしい。それが我が国のリベラルの限界であり、同時に、その実態は反日ファシストであると断じる根拠だ。
本当に人権が大切であると思うなら、ミア・ファローの如く、今こそ中共政権を指弾しなければならない。
その合言葉は、ジェノサイド五輪だ。
〆
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参考記事:
読売新聞5月3日『エチオピア74人殺害事件、中国の資源外交に危うさ』
イザ4月14日「北京五輪」揺るがしたスピルバーグの手紙
大紀元5月1日『米女優ミア・ファローさんの呼びかけで中国がダルフール問題譲歩』
CNN5月2日『米下院委員会が中国非難 国務副長官は「変化」も指摘』
イザ2月4日『中国、口達者な資源外交 胡錦濤主席スーダン訪問』
参照:
アムネスティ・インターナショナル『東部チャドへ広がるダルフール紛争』
米ホロコースト博物館+グーグルアース
SAVE DARFUR
「北京五輪のボイコットも」
仏大統領選で間もなくサルコジ候補と雌雄を決するロワイヤル候補が、再び持論を披瀝した。
5月2日に行われたテレビ討論で、ロワイヤル候補は、スーダン西部のダルフール問題で中共の姿勢を非難。北京五輪のボイコットを検討すべきだと改めて主張した。
▽テレビ討論会での2人(ロイター)
ロワイヤル候補は、中共が石油資源の確保の為にスーダンに大規模支援を続けるのならば、北京五輪の参加を見送ることも辞さない考えを表明している。対するサルコジ候補は、こう切り返した。
「五輪はスポーツの祭典で、ボイコットは良くない考えだ」
右派のサルコジ候補が北京五輪を支持し、左派のロワイヤル候補がボイコットを叫ぶ構図は、我が国では考えられない。第1回投票で3位だった中道左派バイル元候補も五輪ボイコットを訴えていた。
仏大統領選は、日本時間の7日朝には決戦投票の大勢が判明。これまでの所、サルコジ候補が10ポイント近くリードし、女性大統領誕生の目はないと見られている。
▽写真:AFP
フランスが北京五輪ボイコットの急先鋒となる見通しは低いが、ヨーロッパのリベラル政党が、中共に対してハッキリ物申す姿勢は実に興味深い。人権問題が絡むと一歩も引かない…それが本来の左翼の真骨頂なのだろう。
ロワイヤル候補のケースも同じだが、北京五輪ボイッコットを叫ぶ背景には、中共が大規模支援を続けるスーダン政府への強い非難がある。更に、その先にあるのが現在続くダルフールの大虐殺だ。
危機が高まる中、欧米の本物リベラリストや人権活動家は、一斉にダルフール問題を取り上げて、プレッシャーを強めている。
【血の砂時計が危機の深刻さを伝える】
先月末、ロンドンでは歌手のエルトン・ジョン、ミック・ジャガー、ボブ・ゲルドフや俳優のジョージ・クルーニーら著名人が、各国の指導者に対し、ダルフール紛争解決に向けて断固たる行動を取るよう呼びかけた。
ロワイヤル候補の北京ボイコット論も、こうした流れの中で登場したものだ。
▽ロンドンでの抗議活動(AP)
欧米各国で4月29日、ダルフール紛争の即時停止と理解を訴える集会・デモが行われたが、規模が大きかったのはロンドンだった。数百人の参加者が集まり、首相官邸に向けデモ行進した。
4月29日は「世界ダルフールの日」と位置付けられている。そこでシンボルとなっているのは、模造血液を入れた砂時計だ。
「その時が来た」
▽写真:AP
ダルフールの悲劇を伝える時間は終わり、今は虐殺の嵐を止めるべく具体的な行動を取る時だと呼びかけている。
ダルフール紛争は、激化から4年が経過しても惨劇に終止符が打たれないばかりか、被害は隣国のチャド東部にまで広大…こうした危機の深刻な広がりを受け、メディアも解決を訴えた様々な動きを見せているようだ。
4月10日には、グーグルアース上で「ダルフールの危機」と題した新しいレイヤーが公開されて話題となった。破壊された村、被害を受けた村が地図上に印された他、写真や映像、開設などが貼付けられている。
▽ダルフール地方(グーグルアースより)
世界が即時解決を訴えるダルフール紛争に、中共はどのように関わっているのか?
【鬼畜バシル大統領の盟友は胡錦濤】
2003年2月、スーダン西部ダルフール地方の住民がスーダン政府に対して立ち上がった。彼らは土地や天然資源をめぐる民族間紛争が続く中、スーダン政府は住民保護の役割を果たしていないと主張。政府と激しく対立した。
これに対し、スーダン政府は民兵組織「ジャンジャウィード」を組織し、ダルフール地域の住民を襲撃、大規模な弾圧を強行するに至った。それは徹底した村を丸ごと破壊する民族浄化のスタイルを取り、殺戮の嵐となった。
▽襲撃された村
共にムスリムだが、スーダン政府はアラブ系。その一方、襲われるダルフールの住民は非アラブ系である。
国際機関の調べでは、これまでに30万人が虐殺され、200万人以上が難民化。地域の全域が飢餓と貧困と暴力に支配され「世界最大の人道危機」「21世紀最初の大虐殺」と呼ばれている。
度々国際機関が介入を試みているが、実行力はなく、現在は更に状況が悪化。援助組織やメディアなどもダルフール地方から離れ、現状の把握も困難のようだ。
▽ダルフール北部の村(ロイター)
世界からの非難の目は、「ジャンジャウィード」を支援するスーダン政府に向けられ、バシル大統領率いる政権が糾弾されている。そのバシル政権と密接な関係にあるのが、中共政権だ。
昨年11月の北京「中共・アフリカ協力フォーラム」でバシルとの蜜月ぶりをアピールした胡錦濤は、2月にスーダンを訪問。経済・技術分野での協力文書に署名した。
▽バシル大統領と胡錦濤(人民網)
中共の大規模なスーダン支援は、資源を睨んだものだ。スーダン国内で生産される石油の3分の2を買い付けるなど、バシル政権のビッグスポンサーとなっている。
ダルフール大虐殺を物理的に支えているのが、中共政権なのだ。太いパイプを持つ中共が影響力を行使すれば、解決に結びつく可能性があるが、一向にその気配はない…
そうした中共の姿勢が、改めて問われているのだ。
【米女優が訴える大虐殺五輪】
ダルフール問題に早くから取り組んでいたのが、米国の女優ミア・ファローだった。これまでに2回紛争地域を視察するなど精力的な活動を続け、先頭立って問題解決を訴えてきた。
「世界ダルフールの日」にもワシントンで集会を行ったミア・ファローは、その日、メッセージの書かれたTシャツを着ていた。
▽写真:AP
「Genocide Olympic(大虐殺五輪)」
北京五輪とダルフールの悲劇を直接リンクさせたスローガンで、今年の春先からお目見えしたものだという。強烈で刺激的なスローガンだ。ユニセフ親善大使でもあるミア・ファローは、これまでにも同様の主張を繰り返してきた。
「ダルフールの危機を転回させなければ、北京五輪の『ひとつの世界、ひとつの夢』は『虐殺五輪』に変わる」
更に、こうストレートに語っている。
「私たちは中国が悪夢を隠蔽することを決して許してはならない。人々は北京当局に対して圧力をかけ、ダルフールの大量虐殺を制止すべきだ」
▽演説するミア・ファロー(AP)
ミア・ファローが3月末、米ワシントン・ポスト紙に寄稿したコラムの題名も『Genocide Olympic』だった。そのコラムは、北京五輪で芸術顧問を務めるスピルバーグ監督を猛攻撃し、大反響を巻き起こした。
【北京五輪スポンサーを痛烈非難】
「ナチスのホロコーストの生存者の証言を記録するため、1994年に”ショア基金”を創設したスピルバーグ氏は一体、中国がダルフールの大虐殺の財源となっていることを認識しているのだろうか」
更にミア・ファローは、3月にスピルバーグが北京を訪れたことに触れ、中共のイメージのクリーンアップに手を貸していると痛烈に非難した。
▽ダルフールを訪れたミア・ファロー
スピルバーグ監督は、このコラムに過敏に反応して胡錦濤に書簡を送り、それが中共外務次官補のダルフール難民キャンプ視察に結びついたという。
米国の報道などによれば「大虐殺五輪」のスローガンは中共だけにむけられたものではなく、コカコーラ社やGEなど北京五輪のスポンサー、更には放映権を獲得しているテレビ局などにも向けられている。
▽写真:AFP
「五輪スポンサー企業もダルフールでの犯罪を隠蔽している。世界中の多くのテレビ局スポンサーも、この不名誉を分かち合いたいのか?
そうに違いない。そうでなければ、スポンサーは一丸となって自分たちの立場を有効に生かし、中国に対してダルフールの虐殺を止めさせるよう声を高めるべきだ」
我が国でも電通が中心となって北京五輪のスポンサーを掻き集め、テレビ局もNHKをはじめ巨額の費用を投じて放映権を獲得している。米国のスポンサーと同じく大虐殺の間接的な支援者と言えよう。
「大虐殺五輪」とは北京五輪の性質を喝破した刺激的で有効なフレーズだ。
5月1日、米下院公聴会にネグロポンテ国務副長官が招かれ、中共への非難が集中した。公聴会にはダルフール問題に取り組む活動家も参加。彼らも「Genocide Olympic」のTシャツを着用していた。
▽公聴会に参加した活動家ら(CNNより)
黒の他に、白バージョンも用意されている。この夏に揃えたいアイテムだ。
また公聴会では、出席した複数の下院議員が、北京五輪の開催に繰り返し懸念を表明、問題の改善に乗り出すよう指摘したという。
米国では議員レベルで北京五輪に異議を挟む声が出ているのだ。五輪推進議連が誕生する我が国とは、まったく様相が異なる。
【中共がアフリカに流す大量の武器】
4月24日、エチオピア東部で中共の石油関連会社が襲われる事件が発生。シナ人労働者ら74人が殺害され、7人のシナ人が拉致された。襲撃したエチオピアの反政府勢力「オガデン民族解放戦線」は声明で、こう語った。
「戦闘地帯だとの警告にも関わらず、中国は石油探査を始めた」
▽オガデン民族解放戦線メンバー(AFP)
同グループは、抑圧的なエチオピア政府を利する中共の石油開発を止めるよう求めていたのだ。事件の背景は、中共のなり振り構わぬ資源の簒奪だ。中共がアフリカを舞台に進める資源外交の暗部である。
だが、こうした見方も甘過ぎる。
スーダンの場合、中共は単に資源を貪るだけではなく、武器を大量に売り払っているのだ。大型兵器も含む武器ビジネスである。スーダン政府は、石油の売り上げの大半を使って民兵組織「ジャンジャウィード」の支援に充てているとも言われる。
▽スーダンで商談する胡錦濤(AP)
中共は自国製の武器を通じてダルフール大虐殺に加担しているのだ。
スーダン政府による“虐殺政策”は、誰も否定できない明白な事実である。5月2日にはICC=国際刑事裁判所がバシル政権の閣僚に逮捕状を出している。容疑は「人道に反する罪」だ。
そのような極悪政権に武器を与えているのが中共である。
かつて中共はカンボジア大虐殺でも武器を密かに流していた。20世紀後半から現在まで、一貫して大虐殺のスポンサーなのだ。それが中共政権の本当の顔である。
仏のロワイヤルをはじめ欧米の左翼=人権リベラリストは、ダルフール紛争を軸に中共の反人道体質を強く戒めている。人権問題は彼ら左翼の譲れない一線だが、翻って我が国はどうか?
自称左翼は、こぞって中共支持…ダルフールの悲劇はまったく見えていないらしい。それが我が国のリベラルの限界であり、同時に、その実態は反日ファシストであると断じる根拠だ。
本当に人権が大切であると思うなら、ミア・ファローの如く、今こそ中共政権を指弾しなければならない。
その合言葉は、ジェノサイド五輪だ。
〆
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参考記事:
読売新聞5月3日『エチオピア74人殺害事件、中国の資源外交に危うさ』
イザ4月14日「北京五輪」揺るがしたスピルバーグの手紙
大紀元5月1日『米女優ミア・ファローさんの呼びかけで中国がダルフール問題譲歩』
CNN5月2日『米下院委員会が中国非難 国務副長官は「変化」も指摘』
イザ2月4日『中国、口達者な資源外交 胡錦濤主席スーダン訪問』
参照:
アムネスティ・インターナショナル『東部チャドへ広がるダルフール紛争』
米ホロコースト博物館+グーグルアース
SAVE DARFUR
この記事へのコメント
ダルフールは西洋にちかいことで話題になりやすいのですが、チベットの方が酷いように思います。
あまり表ざたにはなっていませんが、中央アジアの東トルキスタン(ウイグル地区)でも酷い状況になっていると聞きます。
http://specific-asian-flash.web.infoseek.co.jp/turkistan.html
中国が国内問題としている事件にもっと西欧の監視の目を注がせる運動が必要に感じます。
先進国でこれほど問題視されている、スーダンの大虐殺について全く伝えようとしない。さらにそのような大虐殺を実行している政権に武器供与している共産支那に付いての言及は全くない。
ミア・ファロー女史は、北京五輪の芸術顧問を務めるスピルバーグ氏に対して、その大虐殺に協力するものだとした他、監督の行為は1936年のベルリン五輪の記録映画を撮り、ナチスの宣伝を行った、女流映画監督レニ・リーフェンシュタール(1902~2003年)に等しい、と書いた。
旧軍の虐殺については、嘘や捏造であっても、大々的に報道する、日本マスゴミの偏向振りは、ネット世代の笑いものである。
ところで細かいことですが、Tシャツの文字はGenocide Olympics? となっていますね。Olympics が複数形なのは、Olympic Games のことだからでしょうが、あと疑問符がついています。民族抹殺五輪を認めるのか?といったニュアンスでしょうか。
こういう報道を見ても、五輪推進議連の連中はカエルの面にションベンなのか、じつに嘆かわしいです。
日本のマスコミは改憲阻止・九条教布教活動に忙しくて取り上げられないんですかね?
GW中ちょっと出ていた間に各紙がこの世の終わりのような騒ぎ方をしているのに驚きました。御前等の必死さは十分伝わったから、紙面を独り言の垂れ流しで私物化せずに仕事をしろと。
…今回の虐殺、中国が裏で糸をひいていたとは…。笑顔の裏で虐殺・略奪・裏切りという非道な手段を惜しみなく使う汚い中共の本質が浮かび上がっていますね。
今からでも遅くはありません、破廉恥国家で開催される五輪などボイコットすべきです。
それにしても我が国の「議長」コイツだけは救えません、何とかならんのでしょうか。
正義ツラだけは一人前。言動は幼児並。
人権左翼の真骨頂でもみせれば認知はしてやる。手前らの都合(ダブルスタンダードどころじゃない)だらけだ。こんな糞バカどもに引きずられる連中も度し難いね。
89年の弾圧を軍服で指揮したのが胡錦濤ですね。チベットの場合は直接の侵略なのでダルフールとは比較にならない罪悪です。
>通行人Aさま
欧州の人権団体はチベット問題で頑張っています。ダルフール問題とリンクさせて体質批判が巻き起これば良いのですが…
>名無しの経営者さま
スピルバーグ攻撃はなかなか巧みな手でした。スーダン絡みの報道では欧米と日本のメディアの差が際立ってきたように見えます。
>jpさま
米議会の一部では非難の声が出ているのに我が国ではまったく無風…河野らの議連は本当に虐殺支持行為です。
>のらりひょん様
ご指摘有り難うございます。複数の謎が判りました。?は問い掛けだと思うのですが「だろ~」を付けると妙に締まりがなくって…
>ウージー様
朝日などはスーダンへの中共特使派遣は報じるのですが、それ以外はスルー。Tシャツは当該団体のサイトでも販売してなかった。
>蓮華さま
憲法問題では確かに「この世の末」みたいな騒ぎ方ですね。追い詰められたカルト信者をみているかのようです。
前に岡田元代表がスーダン入りしましたが、その後、野党でこの問題に取り組んでいる議員は聞かず…左派政党の底が知れますね。
>キラーT細胞さま
既にマスコミは北京五輪の受益者の側に立っています。営業的にタブーなのでしょうが、それこそ経済市場主義と批判されるべきです。
>現役保険営業マンさま
スーダン政府への武器売買がハッキリすれば大事なんですが、その手のビジネスは世界の闇…しかし中共の経済支援は明白です。
>古田さま
胡錦濤のジェノサイド好きは有名ですが、人権派ぶっている河野が言論の自由がある国で地位を保っているは異常過ぎます。
>駱駝さま
人権擁護を主張しながらダルフールで頬被りでは、矛盾も甚だしい。サヨクのご都合主義がもっと知られれば良いのですが。
>神谷晃良さま
中共が直接間接、関わった虐殺者数は何百万人なのか…この政権が汚れた手を隠すために南京を必要としているのは明らかです。
>カラスさま
日本メディアは大体アフリカ支局に2人程度。殆ど報道しない理由は“商品”にならないからとも聞きます。全然ダメですね。
「Genocide Olympics?」のスローガンも素晴らしい。
先ほどNHKが35分間の仏大統領選特集をしていたが、経済・雇用政策の違いだけに言及し、ロワイヤル候補の「北京五輪ボイコット」には一言も触れていなかった。
日本のメディアは五輪推進議連のことは報じても、その対極にある動きを報じることは決してない。
「愛国心」に満ちた欧米の左翼と、「愛国心」を失い「シナへの売国心」だけが溢れている日本の左翼との差は暦然としている。「愛国心」を失った種族は滅びるしかないだろう。
故ダイアナ妃をしかり数名名前をすぐにも思い浮かぶし、絶対数が少ないと見るか多いと見るかはわからないが、すくなくとも一人は自分で築いた財産と女優生命をもかけて男性政治家や政府レベルを動かし、国連で問題提起し貧富問題解決に向かわせたのは評価できるだろう。
日本政府は地道に行ったことを彼女は個人で行ったのだが、対して日本女性のテレビに出る活動家は駄々っ子、それを甘やかすマスゴミの国内引きこもり体質は直すものではなく死なないと駄目だと思っている。
国内の不心得者たちと共通項も多いので、騙されている人たちもやがて正常な対応ができるようになろう。自分の財産など働く機械、やさしき夫からの搾取し溜め込みだけで口ばかり、そんなモノに育ってしまった親不孝者には本当に居たたまれない。
果ては特亜三国の奴隷になって喜んでいるところなど最も危険な社会問題である。
真実を知らせないことには何も始まらない。