チベット遊牧民の救国演説…中共の信仰封じ加速
大群衆の前で法王帰還を求め拘束覚悟の演説。チベット遊牧民の町で大規模な衝突が起きた。中共は遂に「転生」の管理も宣言。チベット人包囲網をさらに広げている。
チベット東部カム地方の町リタンで大規模な軍民の衝突が発生した。これまでにもチベット人が暮らすエリアでは侵略勢力との対立・混乱が度々伝えられているが、今回の衝突は規模が大きかった。
衝突の舞台となったリタンは、チベット系遊牧民の中心的な町だ。現在は四川省甘孜チベット族自治州に組み込まれ、漢民族による植民統治が続いている。
▽高度4000m地帯に広がるリタン
香港紙『明報』などの報道によれば、8月1日、チベット人の祭で遊牧民の男性が、独立を訴える演説を行なったという。直後に公安に拘束され、男性は警察署内に押し込まれた。
これにチベット人住民が猛反発し、地元公安と大規模な衝突が発生。30人を拘束すると共に、公安側は発砲も行なった模様だ。
更に1日夜には拘束した男性の釈放を求めるチベット人住民200人余りが警察署を取り囲むなど再び騒乱状態が発生。公安車両1台が放火される事態になったとも伝えられている。
あるチベット住民によれば、退去を求める公安員は、敷地内にいる200人のチベット人に対し、発砲も辞さない構えだったという。
いち早く事件を報じたRFA(=ラジオ自由アジア)は8月2日付けカトマンズ発の記事で、警察署前に集まった住民は5,000規模だったとしている。また現地には軍隊も含め約2,000人のシナ人が集結したという。
その後の状況は伝わって来ないが、極めて憂慮すべき事態だ。
【マイクを手にした拘束覚悟の演説】
チベット族男性の拘束事件が起きたのは、リタンの町で毎年行なわれている競馬祭の開幕式だった。
▽リタンの競馬祭(資料画像)
数千人の観衆が集う中、チベット人遊牧民のアダク(Runggye Adak)さん53歳が式典中の舞台に登り、こう訴えたという。
「もし私たちがダライ・ラマ法王を迎える事ができなければ、チベットに信仰の自由と幸福はない」
▽英訳された発言要旨(RFAサイトより)
一部の報道では、アダクさんが隙をついて登壇し、絶叫したようにつたえているが、8月6日付けの大紀元の最新情報ではやや趣きが異なる。
アダクさんはリタン・ゴンパ(理塘寺)の高僧にカタ(白い布)を捧げる儀式を行った後、マイクを手に取って演説したという。内容が多岐に渡っていることから、一定の時間、聴衆に向けて語ったようだ。
ただし、無事に済む訳はなく、数人の公安に拘束され、演説は中断を余儀なくされた。
発言があった競馬祭は地域をあげての大規模なイベントで、昨年はシナ各地からの観光客など5万人が詰め掛けたという。地元公安幹部のお歴々も開幕式を見守っていたに違いない。そうした連中にとっては面子を潰された格好だ。
*YouTube 中文カラオケ・ビデオに見る
『Horse Racing Festival of Lithang』
普通の民主国家であれば発言内容が法に抵触することもなく「とんだハプニング」で済まされるケースだ。しかし、法王の影響力を恐れる中共当局にとっては決して見逃せない“反国家的な発言”である。
残念だが、53歳のアダクさんは政治犯として重罪に処せられる可能性が高い…それが来年にもオリンピックを開こうとする中共の実像だ。
一方、なぜ遊牧民の男性が“重罪”覚悟で行動に走ったのか?
シナ人による侵略が半世紀も続く甘孜チベット族自治州では、最近、不穏な動きが相次いでいた。
【神聖な山の乱開発で住民が決起】
先月中旬、香港の「中国人権民主化運動センター」が、奇妙な情報を発信した。
甘孜チベット族自治州稲城県で7月13日、2つの村が冬虫夏草の採取をめぐって縄張り争いになり、武力衝突したというのだ。村民500人が抗争に参加し、6人死亡100人以上が負傷…
共同通信によれば、村民は銃や手投げ弾を装備し、鎮圧には武装警察が出動したと伝えている。大紀元は銃器は自動小銃だったとしている。
しかし、シナ植民地域の少数民族が手投げ弾まで隠し持っていることは考えられない。もしチベット人が密かに武装していたとすれば、中共当局にとっては大問題だ。事件はデマの類いか、別の要素があるように思われる。
▽甘孜チベット族自治州(リタン=理塘)
チベット人が95%を占めるこの稲城県では、春にも大規模な騒乱が起こっていた。同じく香港の人権民主化運動センターが伝えたもので、5月10日に大規模な衝突事件があったという。
地元のチベット人が神聖視する山に開発業者が入り込み、樹木の伐採を開始。それに怒った住民数百人が業者と衝突し、負傷者が出る事態になった模様だ。
業者が踏み躙った「聖なる山」は、コンガ三神山の主峰シェンレリ(6032m)で、亜丁自然保護区の中にある。
▽シェンレリ
中共当局は自然保護を理由に地元チベット族に生活の為の伐採を禁じる一方で、ホテルやロープウェーの建設を進め、業者には伐採許可を出していた。その矛盾や破滅的な観光開発に地元住民が憤慨するのは当然だ。
さらに6月には、同自治州の別の県でも「聖なる山」への侵犯が発覚、地元チベット人の猛反発を招いている。シナ人が踏み込んだのはツァラ(zhara)雪山=雅拉雪山で、鉱物資源の開発が目的だった。
この不当な鉱山開発に対して地元の長老8人が、四川省中共政府に中止を求める嘆願書を提出。しかし、その後8人が消息を絶ったことから、6月27日にはチベット人400人が地元政府と衝突。チベット人側に犠牲者が出る事態となっていた。
衝突が起きた地域はそれぞれ離れているものの、同じ自治州内で地元政府・公安組織との衝突が続発していたのは確かだ。隣接地域で緊張が高まる中、8月1日、リタンでの大規模な衝突が発生したことになる。
【共産党が「転生」の管理を宣言】
「聖なる山」をめぐる住民の反発は、乱開発に絡んだものだが、リタンで起こった衝突は、宗教的な要素が濃い。それだけに中共当局にとっては厄介で、ことさら神経質になるケースだ。
チベット亡命政府も事態を重く見て、拘束された男性の解放を求めると同時に、こう警告を発している。
「中国当局がチベット人の要求を満たしていれば、このような事件にはならない。このような集団事件では、危険性、予期せぬ出来事は何時でも発生する可能性がある」
拘束されたアダクさんは、壇上の演説でダライ・ラマ14世法王猊下の帰還を求める一方、中共が家族ごと拉致したパンチェン・ラマ11世の解放を呼びかけている。さらに、もうひとり地元の活仏を釈放するよう訴えたという。
▽拉致されたパンチェン・ラマ11世
リタン地域、または甘孜チベット族自治州で、活仏が中共当局に身柄拘束されたという情報は、一般には知られていないものだった。現地で住民の強い不満が広がっているとすれば、恐らくその辺りに理由がありそうだ。
奇しくもリタンで事件が発生した直後の8月3日、中共政府は当局の許可なしに活仏の転生を認めないとする気が狂った条例を発表した。今年9月1日以降は全ての転生を共産党がコントロールするという。
転生の問題は活仏に限らず、高僧の生まれ変わりと認められたリンポチェにまで及ぶ。それらはチベット密教には欠かせない要素で、承認権を共産党に奪われれば、チベットの信仰社会は次第に活力を失い、最終的には完全に破壊される。
▽訪独した活仏カルマパ17世(AFP)
中共が打ち出した転生管理は、バチカンの叙階を否定して当局が勝手に司教を任命する動きと通じる。中共は国内のカトリック教会でも自らに都合の良い司教を次々に誕生させているが、それと似た手法でチベット密教も衰弱死させる魂胆だ。
【ポタラ宮を汚す侵略のシンボル】
中共によるチベット文化の破壊は、国際社会の監視を嘲笑うかのように進行している。とりわけ首都ラサの異変は、昨年7月の侵略鉄道開通を契機に加速していると伝えられる。
7月末、中共外交部のプレスツアーで外国人特派員がラサなどに入域した。その際に、AP通信が配信したポタラ宮の写真は実にショッキングだった。
▽ラサ・ポタラ宮(AP)
宮殿正面を覆うようにして五星紅旗が翻っている。これまでにも国慶節など国家的な祝祭日には、赤い旗が掲げられていたが、写真が撮影された日付は7月28日で、特別な日ではなかった。この忌々しい光景が常態になっているのか…
鉄道開通から1年未満で、ラサの人口比率は大きく変化し、漢民族がチベット人を完全に上回っている。人口約35万人のうち、チベット人は15万人、対して漢民族は20万人にのぼっている。
▽鉄道で押し寄せる観光客(AP)
漢民族の10万人は殆どが鉄道開通後に流入した四川省出身者で、多くがサービス業の従事者。観光開発に伴うシナ人の計画的な占領だ。
宗教都市の印象が強かったラサだが、中心部ではビル開発が進み、KTVなどシナ人向け風俗店のネオンが増殖中という。すでに後戻りできないレベルまでシナ人汚染が進行している。以前から強く懸念されていた通り、鉄道の開通は古都の“シナ化”を生み出してしまった…
【モンスターによる文化破壊を許すのか?】
しかし、ラサなど主要な都市はまだ外国人の目が行き届くが、リタンのような遊牧民が集う周縁部の町の変化が報じられることは極めて稀だ。情報封鎖の闇の中で処理されているに等しい。
▽放牧が行なわれるリタンの高原地帯
チベットが誇るのは高度な精神文化だ。それらは形ある文化財とは異なり、一旦壊されれば、修復には膨大な時間と労力が必要となる。現在の状況がそのまま進行した場合、チベット文化が形骸化するまで半世紀もかからないだろう。
チベット人の間には何か諦めに似た感覚が定着しているようにも見受けられる。亡命政府の樹立以来、実に50年近くも国際社会は具体的な行動をとらなかった。それが今になって掌を返すとは思ってもいないのだ。
▽ラサの僧院(AP)
中共という暴力装置が自壊するのが先か、それともチベットの壊死が先か…
だが、果たして国際社会は両者の命運を他人事のように見守るだけで良いのか?
▽ポタラ宮前を巡回するシナ人警官(AP)
20世紀同様に中共の横暴を見逃し続けることは許されない。軍の近代化を進める中共は、より凶悪なモンスターに変貌を遂げた。今や積極的に外部から圧力を加え、倒しにかかる必要がある。
もはや内部崩壊を期待し、自壊の時を待っている余裕などはない。
〆
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参考記事:
読売新聞8月4日『中国四川省でチベット族住民1000人と警官隊が衝突』
東京新聞(共同)8月4日『独立叫んだ男性拘束で衝突 中国のチベット族自治州』
大紀元8月6日『中国四川省:ダライ・ラマ14世の帰国を呼びかけたチベット人、強制連行』
radio free asia 8月2日『Tibetans, Chinese Police in Sichuan Festival Standoff』
International Campaign for Tibet 8月2日『Security crackdown feared following public appeal by Tibetan for return of Dalai Lama』
AFPBB8月4日『中国政府、チベット高僧の転生に事前申請を要求』
日経新聞8月6日『ラサで漢民族が急増、チベット民族上回る』
大紀元6月19日中国四川省:聖なる山乱開発、チベット人と工事業者流血衝突
大紀元7月19日『中国四川省:チベット人、利権争い衝突、死者6人負傷者百人』
8月7日午後追加:参考記事
産経新聞8月7日『中国が「活仏転生」許可制に チベット族激怒』BY福島香織記者
チベット東部カム地方の町リタンで大規模な軍民の衝突が発生した。これまでにもチベット人が暮らすエリアでは侵略勢力との対立・混乱が度々伝えられているが、今回の衝突は規模が大きかった。
衝突の舞台となったリタンは、チベット系遊牧民の中心的な町だ。現在は四川省甘孜チベット族自治州に組み込まれ、漢民族による植民統治が続いている。
▽高度4000m地帯に広がるリタン
香港紙『明報』などの報道によれば、8月1日、チベット人の祭で遊牧民の男性が、独立を訴える演説を行なったという。直後に公安に拘束され、男性は警察署内に押し込まれた。
これにチベット人住民が猛反発し、地元公安と大規模な衝突が発生。30人を拘束すると共に、公安側は発砲も行なった模様だ。
更に1日夜には拘束した男性の釈放を求めるチベット人住民200人余りが警察署を取り囲むなど再び騒乱状態が発生。公安車両1台が放火される事態になったとも伝えられている。
あるチベット住民によれば、退去を求める公安員は、敷地内にいる200人のチベット人に対し、発砲も辞さない構えだったという。
いち早く事件を報じたRFA(=ラジオ自由アジア)は8月2日付けカトマンズ発の記事で、警察署前に集まった住民は5,000規模だったとしている。また現地には軍隊も含め約2,000人のシナ人が集結したという。
その後の状況は伝わって来ないが、極めて憂慮すべき事態だ。
【マイクを手にした拘束覚悟の演説】
チベット族男性の拘束事件が起きたのは、リタンの町で毎年行なわれている競馬祭の開幕式だった。
▽リタンの競馬祭(資料画像)
数千人の観衆が集う中、チベット人遊牧民のアダク(Runggye Adak)さん53歳が式典中の舞台に登り、こう訴えたという。
「もし私たちがダライ・ラマ法王を迎える事ができなければ、チベットに信仰の自由と幸福はない」
▽英訳された発言要旨(RFAサイトより)
一部の報道では、アダクさんが隙をついて登壇し、絶叫したようにつたえているが、8月6日付けの大紀元の最新情報ではやや趣きが異なる。
アダクさんはリタン・ゴンパ(理塘寺)の高僧にカタ(白い布)を捧げる儀式を行った後、マイクを手に取って演説したという。内容が多岐に渡っていることから、一定の時間、聴衆に向けて語ったようだ。
ただし、無事に済む訳はなく、数人の公安に拘束され、演説は中断を余儀なくされた。
発言があった競馬祭は地域をあげての大規模なイベントで、昨年はシナ各地からの観光客など5万人が詰め掛けたという。地元公安幹部のお歴々も開幕式を見守っていたに違いない。そうした連中にとっては面子を潰された格好だ。
*YouTube 中文カラオケ・ビデオに見る
『Horse Racing Festival of Lithang』
普通の民主国家であれば発言内容が法に抵触することもなく「とんだハプニング」で済まされるケースだ。しかし、法王の影響力を恐れる中共当局にとっては決して見逃せない“反国家的な発言”である。
残念だが、53歳のアダクさんは政治犯として重罪に処せられる可能性が高い…それが来年にもオリンピックを開こうとする中共の実像だ。
一方、なぜ遊牧民の男性が“重罪”覚悟で行動に走ったのか?
シナ人による侵略が半世紀も続く甘孜チベット族自治州では、最近、不穏な動きが相次いでいた。
【神聖な山の乱開発で住民が決起】
先月中旬、香港の「中国人権民主化運動センター」が、奇妙な情報を発信した。
甘孜チベット族自治州稲城県で7月13日、2つの村が冬虫夏草の採取をめぐって縄張り争いになり、武力衝突したというのだ。村民500人が抗争に参加し、6人死亡100人以上が負傷…
共同通信によれば、村民は銃や手投げ弾を装備し、鎮圧には武装警察が出動したと伝えている。大紀元は銃器は自動小銃だったとしている。
しかし、シナ植民地域の少数民族が手投げ弾まで隠し持っていることは考えられない。もしチベット人が密かに武装していたとすれば、中共当局にとっては大問題だ。事件はデマの類いか、別の要素があるように思われる。
▽甘孜チベット族自治州(リタン=理塘)
チベット人が95%を占めるこの稲城県では、春にも大規模な騒乱が起こっていた。同じく香港の人権民主化運動センターが伝えたもので、5月10日に大規模な衝突事件があったという。
地元のチベット人が神聖視する山に開発業者が入り込み、樹木の伐採を開始。それに怒った住民数百人が業者と衝突し、負傷者が出る事態になった模様だ。
業者が踏み躙った「聖なる山」は、コンガ三神山の主峰シェンレリ(6032m)で、亜丁自然保護区の中にある。
▽シェンレリ
中共当局は自然保護を理由に地元チベット族に生活の為の伐採を禁じる一方で、ホテルやロープウェーの建設を進め、業者には伐採許可を出していた。その矛盾や破滅的な観光開発に地元住民が憤慨するのは当然だ。
さらに6月には、同自治州の別の県でも「聖なる山」への侵犯が発覚、地元チベット人の猛反発を招いている。シナ人が踏み込んだのはツァラ(zhara)雪山=雅拉雪山で、鉱物資源の開発が目的だった。
この不当な鉱山開発に対して地元の長老8人が、四川省中共政府に中止を求める嘆願書を提出。しかし、その後8人が消息を絶ったことから、6月27日にはチベット人400人が地元政府と衝突。チベット人側に犠牲者が出る事態となっていた。
衝突が起きた地域はそれぞれ離れているものの、同じ自治州内で地元政府・公安組織との衝突が続発していたのは確かだ。隣接地域で緊張が高まる中、8月1日、リタンでの大規模な衝突が発生したことになる。
【共産党が「転生」の管理を宣言】
「聖なる山」をめぐる住民の反発は、乱開発に絡んだものだが、リタンで起こった衝突は、宗教的な要素が濃い。それだけに中共当局にとっては厄介で、ことさら神経質になるケースだ。
チベット亡命政府も事態を重く見て、拘束された男性の解放を求めると同時に、こう警告を発している。
「中国当局がチベット人の要求を満たしていれば、このような事件にはならない。このような集団事件では、危険性、予期せぬ出来事は何時でも発生する可能性がある」
拘束されたアダクさんは、壇上の演説でダライ・ラマ14世法王猊下の帰還を求める一方、中共が家族ごと拉致したパンチェン・ラマ11世の解放を呼びかけている。さらに、もうひとり地元の活仏を釈放するよう訴えたという。
▽拉致されたパンチェン・ラマ11世
リタン地域、または甘孜チベット族自治州で、活仏が中共当局に身柄拘束されたという情報は、一般には知られていないものだった。現地で住民の強い不満が広がっているとすれば、恐らくその辺りに理由がありそうだ。
奇しくもリタンで事件が発生した直後の8月3日、中共政府は当局の許可なしに活仏の転生を認めないとする気が狂った条例を発表した。今年9月1日以降は全ての転生を共産党がコントロールするという。
転生の問題は活仏に限らず、高僧の生まれ変わりと認められたリンポチェにまで及ぶ。それらはチベット密教には欠かせない要素で、承認権を共産党に奪われれば、チベットの信仰社会は次第に活力を失い、最終的には完全に破壊される。
▽訪独した活仏カルマパ17世(AFP)
中共が打ち出した転生管理は、バチカンの叙階を否定して当局が勝手に司教を任命する動きと通じる。中共は国内のカトリック教会でも自らに都合の良い司教を次々に誕生させているが、それと似た手法でチベット密教も衰弱死させる魂胆だ。
【ポタラ宮を汚す侵略のシンボル】
中共によるチベット文化の破壊は、国際社会の監視を嘲笑うかのように進行している。とりわけ首都ラサの異変は、昨年7月の侵略鉄道開通を契機に加速していると伝えられる。
7月末、中共外交部のプレスツアーで外国人特派員がラサなどに入域した。その際に、AP通信が配信したポタラ宮の写真は実にショッキングだった。
▽ラサ・ポタラ宮(AP)
宮殿正面を覆うようにして五星紅旗が翻っている。これまでにも国慶節など国家的な祝祭日には、赤い旗が掲げられていたが、写真が撮影された日付は7月28日で、特別な日ではなかった。この忌々しい光景が常態になっているのか…
鉄道開通から1年未満で、ラサの人口比率は大きく変化し、漢民族がチベット人を完全に上回っている。人口約35万人のうち、チベット人は15万人、対して漢民族は20万人にのぼっている。
▽鉄道で押し寄せる観光客(AP)
漢民族の10万人は殆どが鉄道開通後に流入した四川省出身者で、多くがサービス業の従事者。観光開発に伴うシナ人の計画的な占領だ。
宗教都市の印象が強かったラサだが、中心部ではビル開発が進み、KTVなどシナ人向け風俗店のネオンが増殖中という。すでに後戻りできないレベルまでシナ人汚染が進行している。以前から強く懸念されていた通り、鉄道の開通は古都の“シナ化”を生み出してしまった…
【モンスターによる文化破壊を許すのか?】
しかし、ラサなど主要な都市はまだ外国人の目が行き届くが、リタンのような遊牧民が集う周縁部の町の変化が報じられることは極めて稀だ。情報封鎖の闇の中で処理されているに等しい。
▽放牧が行なわれるリタンの高原地帯
チベットが誇るのは高度な精神文化だ。それらは形ある文化財とは異なり、一旦壊されれば、修復には膨大な時間と労力が必要となる。現在の状況がそのまま進行した場合、チベット文化が形骸化するまで半世紀もかからないだろう。
チベット人の間には何か諦めに似た感覚が定着しているようにも見受けられる。亡命政府の樹立以来、実に50年近くも国際社会は具体的な行動をとらなかった。それが今になって掌を返すとは思ってもいないのだ。
▽ラサの僧院(AP)
中共という暴力装置が自壊するのが先か、それともチベットの壊死が先か…
だが、果たして国際社会は両者の命運を他人事のように見守るだけで良いのか?
▽ポタラ宮前を巡回するシナ人警官(AP)
20世紀同様に中共の横暴を見逃し続けることは許されない。軍の近代化を進める中共は、より凶悪なモンスターに変貌を遂げた。今や積極的に外部から圧力を加え、倒しにかかる必要がある。
もはや内部崩壊を期待し、自壊の時を待っている余裕などはない。
〆
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クリック1つが敵に浴びせる銃弾1発 となります
↓

参考記事:
読売新聞8月4日『中国四川省でチベット族住民1000人と警官隊が衝突』
東京新聞(共同)8月4日『独立叫んだ男性拘束で衝突 中国のチベット族自治州』
大紀元8月6日『中国四川省:ダライ・ラマ14世の帰国を呼びかけたチベット人、強制連行』
radio free asia 8月2日『Tibetans, Chinese Police in Sichuan Festival Standoff』
International Campaign for Tibet 8月2日『Security crackdown feared following public appeal by Tibetan for return of Dalai Lama』
AFPBB8月4日『中国政府、チベット高僧の転生に事前申請を要求』
日経新聞8月6日『ラサで漢民族が急増、チベット民族上回る』
大紀元6月19日中国四川省:聖なる山乱開発、チベット人と工事業者流血衝突
大紀元7月19日『中国四川省:チベット人、利権争い衝突、死者6人負傷者百人』
8月7日午後追加:参考記事
産経新聞8月7日『中国が「活仏転生」許可制に チベット族激怒』BY福島香織記者
この記事へのコメント
そこではファシズム時代はイタリア化政策が執行され国語を失う不幸に見舞われたのです。
いまやオーストリア、イタリアともにEUメンバーですし、イタリアはシナのようなファシズム国家はすでに過去の事となりドイツ語教育も認められドイツ語住民もほぼ不満なく暮らしています。
チベット、東トルキスタン、南モンゴルのため、シナ・ファシズムの終焉の日の近からんことを祈念します。
http://blogs.yahoo.co.jp/yaninattyauyo/50233952.html
連中は少なくとも「自分達の手の届く範囲」にある文化は全て破壊するのが最終目標でしょうからね。自分の文化すら破壊したんですから。いや、逆にだからこそなのかも知れませんが…
少数派民族はこれからもまだ弾圧されるでしょうし、台湾もこのまま独自文化を発展されれば確実に攻撃されるでしょう(まだ軍備が充分じゃないので攻めないでしょうけど)。その後は当然、日本も対象になると思います。半島は今でも属国と思ってるんだろうから放置かな?
この件では、米国は「国として動く」事はないでしょうし、中国が常任理事国の国連も、韓国人が総長やってる様じゃ当てにはなりませんし、正に八方塞ですね…。ダルフールの件で動いてる米国の民間の市民団体がこっちの事でも動いてくれると、少しは援護にもなるんでしょうが…。日本のマスゴミは報道しないからなぁ…
何とか手助けをしてあげたいものなんですが…
自由を旨とする米国は、先頭に立っても主張すべきなのですが、金の亡者となってしまった米国では期待するのはできないかもしれません。
北京オリンピックは、中国と同じように拉致を平気で行う北朝鮮でオリンピックをするようなものです。
チベット民族ほか周辺民族は少数民族と言われているが、領土から見ると三分の二を占めている。領土では漢民族は三分の一の少数派だ。三分の二の領土が三分の一の領土を背後から脅かす。民主主義陣営はその三分の二と手を握る…それこそがシナの膨張を阻止するための民主主義陣営の戦略なのではなかろうか?カネとオンナにうつつを抜かしている場合ではない。
ハーケンクロイツが翻っているのと何処が違うんでしょうね?
まさか日本を侵略してくれと、共産支那に差し出すつもりをしているとは思わないが、左翼の頭の悪さには、彼等をとことん軽蔑したくなる。
アネモネ論文に出てくるポタラ宮は、仏教用語の普陀落フダラク(Potalaka)に由来する。観世音菩薩のお住まいになる所、あらゆる苦悩から救われる場所とされる。日本ではこれを古来より、百済(たくさん救う)と書きクダラと読み次いできた。
このクダラ信仰は、徳川氏が墓所に選んだ日光にも存在する。日光にはもともと二柱(ふたはしら)のあらぶる神が住まいされており、二荒(ふたあら)と称されていた。それを音読みにしたのが、日光である。
フタアラは、クダラ、フダラクに通じるため、この地が観音信仰の聖地になるのである。
伝統・歴史の全くない共産支那にとっては、観音信仰の聖地に、赤旗を立てて汚すことくらい朝飯前であろう。この罰当たりめが。
南チロルの連載記事お疲れ様です。さすが欧州は大人ですね。それに引き替え中共周辺エリアは何と前時代的なことか…
>屋根の上のミケさま
素早いエントリ立て恐れ入ります。抗議者はまだ拘束中とのことで心配…因にアダクという名は支援団体の表記の踏襲です。
>だめ狼さま
一度呑み込まれると原状回復は実に困難です。安保理も犯罪者側ですし、チベットから世界を見ると絶望感が漂います。
>とおる様
ニマ少年のケースでは中共も最悪の拉致国家なのですが、どこも糾弾は手薄…ぜひ五輪を前に呼びかけたテーマです。
>風来坊さま
まさに領土からみると漢民族は少数派ですね。地図を眺めただけでも不当性は明らかなのですが、まだ理解が足りないようです。
>KYさま
正にその通りです。でも、あの赤旗を見ても何も感じない人もいるのでしょうね。いきなりカチンと来るのはまだ少数なのかも…
>名無しの経営者さま
なんとクダラにはそのような深い意味があったとは。大変勉強になる仏教知識です。なんと罰当たりな占領旗の掲揚か…絶句
今日のチベットの状況、それは近未来の私たち日本のそれに他ならないのでは・・
昨日のNHK七時のニュース、「(中韓朝のために)平和憲法を守れ」と誇らしげに語る広島アカ知事のアップの後にことさららしく流された安部総理の疲れきった弱々しげな表情、を思い出しながら憂鬱に考えております。
皇居二重橋の上に翻るアカ(垢)旗――こんな文字通りの悪夢を追い払うため、親愛なる皆様の知恵・叡智、行動に期待いたします。
猛暑の折、ご自愛の上これからもご健筆よろしくお願い申し上げます。
そしてその“陰”が増殖し、世界中の良識、モラルを破壊する。
神の与えたもうた、世界を終末に向かわせる大因子として。
人類にはそれを防ぐ手立てがあるのであろうか?
チベットは悪例を残した。
中国軍がチベットの巡礼者を無差別に撃ち○す映像。
http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=38389
中国政府のチベットでの蛮行
http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=256224
ザ・シンプソンズ チベットに自由を!
http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=137843
すばらしきチューゴクサッカー
http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=55474
中国製自動車の衝突実験アルヨ (`ハ´ )
ttp://nyt.trycomp.com:8080/modules/news/article.php?storyid=1328
左翼は確信犯的に 動いています。かつての教科書問題でも 事前にごく一部の関係者しか知りえない時点で発表前の教科書原案を 中国に流し歴史教科書問題を再燃させました。自分達の主張や運動だけでは 充分な効果が得られない時、必ず「外圧」という形で主に中国や韓国を利用しています。南京でも慰安婦でも同様です。
今の中国が、周辺の民族を消し去ろうとするのは、古代からの本能のみたいなものである。
>地元のチベット人が神聖視する山に開発業者が入り込み、樹木の伐採を開始。
私にとっては、鳥肌が立つほど恐ろしい光景です。妄想癖の私は、伊勢神宮に参拝する度に、瞬間的に思う事があります。もし日本が、中共や朝鮮に占領されたら、奴等は必ず此処を破壊しに来る。樹齢2千年にも及びそうな木々が尽く切り倒されて、社を破壊されて更地にされたら、私を含め、日本人はどんな思いがするだろうか?もう、50回以上訪れていますが、瞬間的に必ず頭を過ぎります。
チベットではそれが為された。6000にも及ぶ寺院の破壊と80パーセントの僧侶の殺害。このチベット大虐殺開発の現場指揮官を最も長きに渡って務めたのが、胡錦濤との事です。
此処を訪れた朝日新聞加藤千洋の言葉。「西部大開発は素晴らしい。これで、ポタラ宮が無かったら、他の中国の都市と変わらなくなるのだけれど」。「南京災禍」中国米国合作映画で広められる日本人に対する憎しみと復讐心。通州事件に見られる中国人の残虐さ。だめ狼様仰る、台湾の次は、沖縄・日本。在り得る話だと思います。
勝手に「 中国人のテロ伝統 」を広める会
媚中第一号、古事記を編纂した太安万侶,それを中国に届けた阿倍仲麻呂、彼は異常なほど向こうで気に入られて帰国したくなかったのに、「皇帝の命を含んで帰る」と惜別の詩を書き残していたのです。だから難破してベトナムに流れ着き、それを口実にして二度と帰ろうとしなかった祖国が日本と思うなら、何度でも挑戦した筈です。古事記をよく読んでみてください、日本を貶めるような事ばかり書いてあります。
魏志倭人伝もそうです、「文字が無い縄を結んでいる、刺青をしている」此れってアイヌのことでしょう。邪馬台国、「邪魔な大地」と言っているのですよね、もう此の頃に。卑弥呼、「卑しく己を呼ぶ」って、女王のなでしょうか。こんな血が何処かで混ざっているのでしょうね我々にも、神代の時代が恋しいです。
そこまで遡ってしまうと、支那には太刀打ち出来ませんよ。何せ「国土だけ考えた」中国の歴史は古いですから(今の「国家として」の中国は認めませんが)。当時、連中が世界でも有数の文化・文明を持っていたのは事実ですし、当時の日本が下に見られていたとしても、それは仕方無いかと考えます。
仏教も、私は特に好きな訳ではないですが、それでも聖徳太子の時代から神道と鎬を削ってきた歴史も包括して今の日本がある訳ですし、今の日本独自の文化にも貢献してきてますしね。私きゃ、「2600年も天皇家を存続させてきた」日本人の無駄な労力が愛おしいですけどね。それも、日本が世界に誇れる物の1つだと思ってます。
私は戦前戦後くらいの支那・半島渡来の人間は反吐が出る程嫌いですが、それ以前の連中には寛容です。奴らの技術なんかを日本独自の物に発展させる。その、応用力の高さこそが日本の財産じゃないですかね?今も昔も。
子供の頃「邪~卑」の漢字の使い方がおかしいと思ったのですが、教科書に載っていることなので疑問は口にしないでおりました。
今回、ミナミ北朝鮮さんのコメントを読んで、あの頃の疑問は隠すような恥ずかしい事ではなかったと納得しました。
一見して日本は平和のようですが、世界は常に軍場、戦いの延長線を生かされていると思い知らされました。
アネモネ様、皆様、いつも勉強になる記事やコメントをありがとうございます。
スルーしてました。すごく勉強になりました。
こういう情報って、教科書と数冊の歴史書ぐらいじゃ全然解決できないんですね。
目から鱗です。ありがとうございます。
いや、無知だわ私。しばらくカキコ封印しよ。恥ずかしい。
中国最古の王朝は夏ですね、その「か」は日本から行ったカノミコトが始まりです。天の御中主は始めに日本に降り、万物を生成しました。日本列島は地球の臍だからです。初代国神を産みクニトコタチといい、それが今の人類の初めです。それ以前は動物に近い原人です。クニトコタチは八人の皇子を生み、各地に赴かせました。建国の当初から「トコヨクニ」はヲシテ(神の教えた)文字を持ち暦を持ち建国の理念は文化立国(恵民立国)でした。西王母は「カノミコト」の子孫ですが日本に来て教えを受け、桃の実を受けて持ち帰り神仙と言われるようになりました。実は釈迦もイエスも来たのです。とこよのくに、蓬莱山、扶桑、シャングリラ、これらは皆神の国日本のことです。秦の始皇帝は「東海の蓬莱山に不老不死の薬がある」と聞き知って徐福に捕りに越させましたが失敗しました。実はそれは天照大神が常食されていたと解っています。中国は青銅器、漢字くらい、統治の理念など無いし5行説も、宇宙論も,
とても進んでいたとは言いがたいです。
中華思想などは最近の事、蛮族匪賊、の寄せ集めですよ、今だってまだ人肉食。彼等のどうにもならない性分は、嫉み、大言壮語、嘘八百。騙し取るのは善。略奪殺戮善。君子豹変。仏教は釈迦の仏教ではありません、皆すり替え。やまとこころは天照時代に培われた日本固有のDNA.それが今希釈されていきます。
参考「 ほつまつたえを読み解く」
「縄文人の心を旅する」
「ホツマ縄文日本のたから」
池田満著 展望社刊
日本に伝わる古文書の類はそこそこ読みましたし、納得の出来る文献もいくつか散在しますが(東日流外三郡史は興味深かった)、ホツマ伝は完全に「神話」だと思ってます。物語の類?
神話なら世界各地に存在しますし、その国々によって「最初に作られた国」が違うのは当然です。日本で作られた神話なら、当然日本が最初に作られるでしょう。そんなものを鵜呑みにするのも、ちょっとどうかと思いますが。
それを信じるんだったら、ギリシア神話の神代の時代にはギリシアには神様がわらわら存在して、アトラスが本当に空を支えてたんですかね?キリスト教の神代の時代には、YHVHが地球を6日間で作ったんですかね?インドじゃアフラマズダとアーリマンが熾烈な覇権争いをしていたと?いやいや、それのモデルになった様な事件なんかはあったかも知れませんが、事実をそのまま認めるなんてナンセンスでしょう。
私は現実主義者でついでに無神論者でもあるので、人間が神様に作られたなんて話は信じません。それが何人であってもです。人間は15万年-30万年前に、ミトコンドリアから形成されたのです。そういう論点からすれば、ホツマ伝は「御伽噺」に過ぎません。他の神話と同様の。
そもそもホツマ伝自体の出自が怪しいじゃないですか。江戸時代中期に書かれて著者不明って…w
あ、はは、貴方がそのほうの方とわかりましたので、もう此の件は終わりです。
どのほうなんですかね?
そんなに変な事言ってるつもりないんだけどなぁ…